並行複発酵

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世界で唯一の並行複発酵

酒の製法

穀類を糖化させブドウ糖に、ブドウ糖を発酵させアルコールにする事が世界中の酒造りのプロセスです。ブドウ糖の名前の由来はもちろんブドウから単離されたから、果物やハチミツはもともとブドウ糖が多いので、糖化を経ずに発酵して酒になります。これを「単発酵」と呼びます。単発酵は単純なプロセスのためブドウからできるワイン、ハチミツからできるミードは非常に古い歴史があり、特にミードは最古の酒と呼ばれます。

並行複発酵

穀類を原料とする日本酒やビールは、まず原料をブドウ糖に変換する必要があります。ビールの場合、原料の麦芽自信に含まれる酵素でブドウ糖を含む麦芽汁を生成します。次に酵母が麦芽汁を発酵させてアルコールを生成します。糖化と発酵が順番に起こる事から「単行複発酵」と呼ばれます。日本酒は麹による糖化と酵母による発酵が同時の「並行複発酵」が行われる世界でも類を見ない製法です。

日本酒のアルコール度数が高い理由

糖化と発酵が同時に起こる事でブドウ糖濃度が低く保たれ、これにより酵母への負担が減り、アルコール濃度が他の酒に比べて高くなります。ウイスキー、ブランデー、焼酎は蒸留酒なのでもちろん更に高くなりますが、蒸留を経ない醸造酒の中では日本酒のアルコール濃度は群を抜いています。

ビール:約5%
ワイン:約14%
日本酒:約20%(大半は加水して15%前後に調整します)